ベルカント唱法アカデミー東京

ベルカント唱法アカデミー東京オフィシャルウェブサイト

「緊急事態宣言解除」に向けて6月よりレッスンを再開致します。

【以下の対処を実施します】
・スクール入り口に除菌スプレーを用意。
・講師と生徒様の間に大型透明ビニールの間仕切りを設置し、飛沫を遮断。
・レッスンとレッスンの間隔を30分~1時間空け(連続でレッスンを行わない)、レッスン室内の環境を整える。

レッスンについて

Opera di Tokyoは都内を中心にオペラ、ミュージカル、その他の芸術音楽の上演を行っていく団体です。

呼吸法
呼吸法については指導者によって諸説あり、「腹式呼吸である」とか、「息を吸ったときにお下腹を膨らます」などと云われていますが、私の考えでは、歌っている時の呼吸について「結果そうであった」ということを重視しています。つまり意識的にお腹を膨らませても、それは本当の呼吸法ではなく、単に「お腹を膨らますことをしただけ」と考えるからです。
ただし、歌をうたうときには平常時の呼吸では足りません。まずは、意識的に「各フレーズの歌いだしの前に息を吸う意識を持つ」を行うこと。また、フレーズをうたっているときに「息が声と一緒に吐けている」と感じることが重要です。それだけでも正しい呼吸法といってもよいと思います。

喉及び口の開け方
喉の開き方にも個人差があります。よく「軟口蓋(口腔内の上顎の奥)を上げて」と云いますが、これも上げすぎは逆に喉をふさいでしまいます。また舌の位置についても「舌は平たく寝ていたほうが良い」という説もあれば「舌の中心が上にあがっていたほうが良い」という考え方もあります。どちらも正しい考え方だと感じる部分もありますが、これも各々の口の構造によって違います。
口の開け方については、“声楽の巨匠”と云われる名人達の口の形がみな同じではないと云うように個人差があります。私の考えでは、ひとつの固定観念ではなく、各々のやりやすさ、歌いやすさを模索することが正しい道に繋がると考えています。

声の支え
これは声を出しているときに「その声が何かに支えられている感覚」を持つということです。これが無いと声は安定することが出来ず、迷走してしまいます。
また、お腹の支え以外にも声の高さ(低音域、中音域、高音域)によって支えている場所が違って感じることもあります(例えば、下腹、首筋、うなじ等々)。どちらにせよ、どの音域もこの実感が大事なわけです。

声のポジションとチェンジ
よくイタリア人の先生は、マスケラに響かせて! といったことを口にします。マスケラとは顔面のことであり、ここに響く声が「伝統的に良い声(発声)」とされています。
ただ、この実感を得るには、ある程度の時間がかかります。一つ間違えると「単なる鼻声」になってしまいます。一歩一歩慎重に練習することが大切です。
また、声の転換(チェンジ)は、声楽的に最も難しい技術の一つです。名テナーのパヴァロッティ氏は、この練習だけで5年の歳月を費やしたそうです。文章での説明が難しくもありますが、ある音域から音が上がっていくときに、いくつかの声の出しにくい部分の音があります。これをスムースに通過していく技術ですが、これが出来ないと声が揺れてしまったり、高音域が出ないなど、歌に障害が出てきます。ゆっくりと丁寧に習得する技術です。

高音域発声
アクートと言われる輝かしい音域です。これは前記した声のチェンジ(パッサジョ)を通過して至る音域であります。また、アクートのさらに上に「ソプラク―ト」(超高音発声)が存在し、さらなる高音域に達します。とくに男性にとってはここに(アクート及びソプラク―ト)至ることが出来ず、テノールの声を持っているのに、結局はバリトンの音域しか歌えないこともしばしばです。

中低音域発声
初学者にとって、まず一番大切なのが中音域の構築です。中音域のポジションが正しく発声されなければ、高音域に達することは難しくなります。
よくあることですが、高音域を出すことに憧れ、その練習ばかりしている音大生などを見かけますが、これは逆に遠回りとなります。しっかりした土台の上にその他のことが繋がっていくわけです。
また、低音域にとって重要なのは「胸の共鳴」ですが、これもひとつ間違えると胸にかかった重い声になってしまいます。どんなに低い音でも声のポジションは顔面辺り(マスケラ)になければなりません。

フレ―ジング
呼吸法と関係してきますが、正しい息の送りが無ければ、魅惑的なメロディーをうたうことは出来ません。イタリア語、ドイツ語の教材を使ってレッスンをしていきますが、場合によってはコンコーネ(声楽歌唱教材)を使用してレッスンを進めていきます。

上記についてマンツーマンの指導となります。各々の方のレベルに合ったレッスンを進めてまいります